グループホームを始めるまでは、入居者様はみなさんすぐに自宅(実家)に帰りたくなるのではないかな?と考えていましたが答えはハズレでした。
それどころか、たまにご両親が迎えに来ると不機嫌になりお部屋から出てこられない方もいらっしゃいます。なんとか実家に帰ってもらっても予定より早めにホームに戻ってこられます。
ある方はお母様がご高齢で息子様の世話が出来なくなってきた事をきっかけに当ホームへ入居される事になりました。ある時お二人でお出かけになられたのですが、ご本人様だけホームに帰ってこられたので(実家はすぐご近所)お母様が送り届けてくれたのかと思っていましたら、弟様より慌てた声でホームに連絡がはいりました。内容は「母は歩くのが遅く兄(入居者様)がどんどん先に歩いていきはぐれてしまった」との事でした。私たち職員もまさかお一人で帰ってきているとは思っていなかったので驚きましたが、ホームで寛いでいますよ。とお伝えしたところ皆さん安心されておりました。実家ではなくホームを自分が返る場所だと認識していたと言う事ですね。
もう一方は、入居されてしばらくは週末などはちょくちょくと実家に帰宅されていましたが、ホームで少しづつ自分自身で考えるという習慣が身についてきたころより、お母さんに「あんまり帰って来て(実家に)と言わないでほしい」とご自身で伝えておられました。
他にもたくさんありますが、ほとんどの入居者様は、親離れがすごく早いです。
どちらかと言うとご両親のほうが子離れできない状況ですね。
特にお母さんは息子さんを手放すのが大変つらいのだと思います。なのでほとんどの方は50歳前後になってから入居してこられます。おそらくご両親も年齢を重ね世話が難しくなるまで手元に置いておきたいと言う事だと思います。
しかしながらその判断は大変もったいない事です。
入居者様は、環境が大きく変わり、集団生活する中で様々な事(ルール)をご自身で考え行動に起こします。短期間で成長されますね。
家にいると、作業所に出かける準備、工賃の管理、食事の準備(できる事)、入浴、片付け、清掃等々・・・実はご自身でもできる事(やろうという気持ちだけでも大事です)もご両親がやっていたと思われます。
ホームに入居されて、何もしなかった方が少しづつと色々な事が出来るようになります。
本当は、自分で様々な事をしたかったのだと思います。顔つきも変わります。
ご両親は、「うちの子はこうです・・・」と色々と説明してくれますが、ほぼ間違っています。思い込みが強くなっているんですね。
ご両親からしますと小さい時から家族として一緒に暮らしてきたのですからお辛いとは思いますが、子供様の為には少しでも早い時期に「自立」を促したほうが良いです。
是非体験入居をお勧めいたします。
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